こんにちは。
アダルトチルドレン専門セラピスト 林 志のぶです。
前回までに、
という記事を書きました。
今回の記事はその続きです。
幼少期から頑張り続けた先にある破滅
幼少期から、自分で自分を律し続け、勉強を頑張ることで自分の居場所を見つけた結果、立派に大学まで卒業します。
でも、無事に就職して世に出て初めて、もうそれ以上頑張れなくなって燃え尽きてしまうのです。
「私が上手に立ち回らなきゃ!」
「私がもっと頑張らなきゃ!」
自分を犠牲にして、努力し尽くすパターンだけしか知らないので、
パワハラを受けていても、気が付きにくかったり、
実は効率の悪いことをしているのに、ずっとただただ頑張り続けるという根性論で取り組んでしまったりして、
それを続けるうちに、徐々に心も身体も疲弊していきます。
「親を助けるのは私しかいない、ほかの人には頼れない。」
ずっと弱音を吐かずに頑張ってきてしまったから、もう十分に親元を離れた後でも一人でそこで頑張ってしまうんです。
そんな方たちと芯出しをしていると、本当に幼少期にこまごまと大人びたことを考えて、
子どもなりに一生懸命考えぬいて、上手に立ち回ってきた歴史を垣間見ているようで胸がいっぱいになります。
大人になるまでそのパターンをやり続けてしまうと、
もう仕事上はチームで助け合ったり、パートナーに甘えてもいい環境が目の前にあるのに、
肩の力の抜き方がわからない。
私は、その人たちに、こう言います。
「十分に苦労してきたよ。本当によくがんばって、サバイバルしてきたよ。」
「ものすごいスーパー小学生だったんだよ。偉いよ・・・」
安全装置下での、明るくあっさり手放すトラウマ解消術
親をかばう気持ち(親なんだから尊敬しなければならない、病気だったのだから、尊重しなければならないなどの思い込み)を
一旦横に置いて、自分のために、とことん自己憐憫(じこれんびん 自分で自分を憐れみ悲しむこと)してもらいます。
(と言っても、長い時間をかけることはしません。
感情的になって泣きわめいて自己憐憫するようなこともなく、
「あぁそうか・・・」と深くしみじみとしてもらう時間を少しだけ取ります。)
セッションでは、客観的な事実を受け入れる時間を取っています。
穏やかで健康な普通の家庭で育ったら、そんな苦労は無かったでしょうよ?というツッコミを自分にいれるのです。
そのうえで、ある意味で自分は「かわいそうだったんだ」ということを認めてしまいます。
そうすると、子どもらしい子ども時代を送れずに苦しんできたインナーチャイルドたちがするするっと記憶とともに、
どんどんと出現し始めます。
でもその記憶はトラウマのフラッシュバックを起こすようなものではなく、
すでに安全装置が働いたうえで出てくるものなので、
自分のことをまるで第3者かのように、冷静にその光景をセラピストに語ることができます。
その光景を手掛かりに、セラピストである私は、
- 現在クライアントが困っている症状
- パターンを生み出しているおおもとに何が起きたのか?
を推理して問題解決に当たるのです。
その作業が終わると、クライアントは笑いながらこう言うようになります。
「変な親だし
非常識だし
苦労させられているし、
変わった家だったし・・・
私の純粋な子ども時代を返せー!」
と。
そして、こう言いなおします。
「あ、今からやり直すからいいのか♪」
・・・なんて明るくあっさりと手放してしまうのでしょうか(笑)
少しずつ「あなた」の人生を取り戻していきましょう!
あなたが専門家の手を借りずに苦労した子ども時代を認めることは困難かもしれませんが、
親やあなたの育った家庭環境と、とあなた自身の価値とは関係ないのです。
親やあなたの育った家庭環境がどうであれ、
あなたはあなた自身の力で幸せを取り戻せます。
時間がかかるかもしれませんが、
少しずつ「親」と「自分」を切り分けていくこと=健全に見限っていくこと
をしていってほしいです。
そうすることで、「親否定=自分否定」とはならず、
さらに自己憐憫を正しく終えることで、
自立した心を保ったまま客観的にどうしていったらよいのか自分で解決法が見つけられるようになっていきます。
努力しすぎて煮詰まってしまった人は、アダルトチルドレンかもしれません。
あなたの苦労を見える化して、そこから得られるたくさんの真実に触れて、早く安心を手に入れてください。
アダルトチルドレン専門セラピスト
林 志のぶ