こんにちは。

アダルトチルドレン専門セラピスト 林 志のぶです。

今回は、母親の呪縛に悩む人から相談を受けたケースをご紹介します。

アダルトチルドレンの女性には、母の呪いが?

アダルトチルドレンだと自覚した女性で、母親の呪縛に悩む人からの相談です。

もう母親とは離れて暮らしているのに、今もことごとく母親の声が心の中でこだましていて、

一時も休まる時がありません。辛いです・・・

この方は、30代の会社員。一人暮らしをされているし、

母親とは物理的にも離れて、のびのびとしてもよいはずなのに、いまも苦しんでいます。

どんな時に、母の声がこだましているのか、つぶさに観察記録を取ってきてもらいました。

すると・・・

  • 朝起きる時に、「もっと早く起きればよかったのに」という声。
  • 朝食を食べずに出勤するころには、
    「ちゃんと朝はしっかり食べないとだめじゃない」
  • 会社に着いて制服に着替えて準備していると・・・
    「世間様に恥ずかしくないように、粗相のないようにしなさい」
  • 同僚と楽しく談笑した後にも、ふと
    「ガハガハと品のない笑い方をして!」と怒られた気分になる

朝から午前中くらいまでで、こんなにも心の中で母の声がこだましているというのです。

それでは、毎日疲れ切ってしまいますよね。

こういった”呪い”にやられている方、ほかにもいることでしょう。

この方が呪いが繰り返されるワケとして、きっとこの女性の母親は、

常識的で、娘が大事で、過保護なくらい愛していて、

だから娘にいつも小言を言っていたのでしょうね。

娘の方も、

  • 「あなたのためを思って、言いにくいことも言っているのよ」
    「世間は誰も教えてくれないから」

などと都合よく母親の言葉に丸め込まれてしまい、

母親の言うことを盲目的に信じて、その通りに頑張ってきたのです。

この女性の心の中は、常に「母の声」でいっぱい。

自分の心の声をじっくりと聴く機会など、ほとんどありませんでした。

ですから、自分の本音に気づくことが下手。

恋人になる相手も、「母親が喜びそうな人だから」という理由で選んできた節があります。

でも、心の中の本音が出てくると、嫌になってしまって、手放すという恋愛パターンもありました。

この女性の心の中では、常に「母の声」が自動的に優先されてしまうことで、

呪いのように、繰り返しエンドレスで、ストレスがかかっていました。

当然、体調も絶好調とは言えません・・・

自分のマインドを尊重して母の声を止める方法

ですが、うっとおしい(と自覚出来たことも進歩です!)

母の声を止めるために、まずは心理分析を受けていただきました。

このような方には、まずやってもらうことがあります。

それは、わがままを言う許可を、自分に出すこと。

そこでわがままだと思う事を、いくつかあげてもらいました。

それを、10日以内にチャレンジする!というミッションを与えました。

今までもやっていたことかもしれませんが、今回は特に意識して取り組んでもらいました。

  • 例えば、
    一人でカフェに行って、時間を気にせずに過ごす。
    (今までは、家に帰ってやるべきことがあるし、ほかにも待っている人がいるといけないからと、注文したものを飲み終わったらそそくさと店を後にしていた。そもそもカフェで寛げないタイプです。)
  • 休みの日に、昼まで寝る
    (家事を終わらせようと必死で、休みも規則正しい生活でしたが、洗濯物はためてから洗ってもいいことにしたり、マイルールを緩和してもらいました)

そして、やる時のコツがあります。

母の声が聞こえたら、あっかんべーをする!(笑)

こうやって、ざわざわする心の声に立ち向かっていくのです。

子どもがやるように、かわいらしく「あっかんべー」をする。

だって、もう母親の目はそこにないのですから。それぐらい、ばちは当たりませんよ。

やってみた結果は?

母にあっかんべーをして、自由になれた♪

この方には、母の声にあっかんべーをしながら、

自分にとってわがままだと思う事を実行に移してもらいました。

もちろん、母の声を直接止めるべく、

「インナーチャイルド プログラム解析セッション」にも取り組んでいきましたよ。

出てきたのは、あまりにも母の一方的な思いに、タジタジしている小さい頃の姿。

愛情も感じられるから、なんとか受け取ろうと頑張って、自分の想いは飲み込んできたのです。

一つ一つのエピソードが、涙ぐましい心の葛藤でした。

さて、そういった努力を続けた彼女。

もう、休みの日に昼まで寝ていても、すがすがしい気持ちで起きられますし、

カフェで寛げるようになりましたし、自分の気持ちが先に飛び出てくるようになり、

いつしか母の声がこだまする現象はなくなっていました。

この調子で、心の中の自分の声に従って、素晴らしい人とのご縁も生まれていくはずです。

母の声がこだまして、苦しんでいる方の参考になれば幸いです。

アダルトチルドレン専門セラピスト

林志のぶ