こんにちは。
アダルトチルドレン専門セラピスト 林 志のぶです。
今回の記事は、前回の記事の続きになります。
自信をつけた体験が落とし穴となり、悩みに繋がる
前回では、インナーチャイルドは「傷ついた存在」ばかりではない。という話をしました。
「自信を持った」インナーチャイルドもいるのです。
例えば、長男さんがこういった体験をしたとします。
母の期待に応えるべく、勉強をいつも頑張ってきた。
成績さえよければ、母はゲームをしても漫画を読んでいても、大目に見てくれた。
家のお手伝いは妹たちはやっていたけど、自分だけは後継ぎだからと言われていたし、
やらなくてよかった。
受験優先だったから、部活は最後までやらなかった。
「きちんと勉強していい大学を出ないと、いい会社に入れないから、お父さんみたいに安月給になっちゃうわよ~」
とも言われてきた。
そんな生い立ちをもつその「長男」さんは、子ども時代に次のような人生観をもつことになります。
- 勉強さえしていれば、人生安泰
- 勉強さえしていれば、お手伝いなど面倒なことは免れる
- 勉強さえしていれば、いいお給料がもらえる
- 勉強さえしていれば、特別扱いされる
なんと、お気楽なんでしょ(笑)
鉄板の成功体験が、人生を停滞させることがあります。
この「長男」さんは、勉強ができることで、とても優遇されたので、
プライドもがっつり大きくなりました。
でもこのあと、もし受験に失敗したり、就職に失敗したりしたら、どうなるか想像できますよね。
挫折や失敗を知らないままで大人になってしまって、そこで初めて、慌てるのです。
そんなときに、「芯入り」状態となって、人生が停滞し始めます。
※「芯入り」とは、インナーチャイルドに人格交代してしまい、大人なのに幼児返りして、
感情的になり、理性が吹っ飛んだ状態。
冷静な判断ができなくなるため、ヘリクツや言い訳をこねて、
本来、大人としてやるべきことがやれなくなっていきます。
いい体験も、こだわり過ぎれば将来的に足を引っ張る
自分がとても頑張った体験は、良い思い出になっていると思います。
その体験が誇らしいのは当然だし、素晴らしいことです。
でも、それが妙なプライドとして自分の行く末を阻んでいるとしたら・・・
それはいつか見直さなければなりません。
特に”隠れ”アダルトチルドレンは、とても優秀な子ども時代を送ったがために、
大人になって、つまづく傾向にあります。
あなたがもし”隠れ”アダルトチルドレンで、人生を軽やかに過ごしていきたいなら、
”頑張った体験”や、”鉄板の成功体験”から生まれた、
自信満々のインナーチャイルドがいることにも、目を向けてみましょう。
もし人生の停滞を感じるなら、こういったインナーチャイルドが逆に足を引っ張っていないか、
立ち止まって点検することをおススメします。
アダルトチルドレン専門セラピスト
林志のぶ